GGR Issue Briefings / Working Papers

民主主義・人権プログラム

インターネットの遮断と表現の自由

著書名ニン・テ・テ・アウン
出版日2022年5月27日

要旨インターネットは情報の源であり、それにアクセスすることで老若男女を問わず、世界中の大多数の人々が言論の自由を享受できる。しかし世界の一部の地域では、住民がインターネットの遮断により苦しめられている。2021年2月1日のクーデターをきっかけに、ミャンマーは全国的なインターネットの停止に見舞われた。著者は、インターネットの自由を維持することは民主主義を獲得するために重要であり、更にテクノロジーは自由な経済・政治的選択を可能にしてくれると主張する。インターネットへのアクセス制限は、表現の自由、民主的プロセスのみならず国家の経済問題にも悪影響を与えかねないことを考慮した際、独裁者はこの問題について真剣に検討するべきだと著者は述べている。

民主主義・人権プログラム

総選挙後における岸田首相の重責 −国内と世界政治における民主主義の推進

著書名尹在彦
出版日2022年5月11日

要旨2021年10月31日の総選挙では自民党が261議席を確保し、絶対安定多数を維持した。そのような中、著者は、絶対安定多数にある岸田政権が取り組むべき課題として、国内政治における民主主義の回復、および世界政治における民主主義促進のための現実的な外交政策実施の二つを指摘する。国内的には、森友・加計問題や桜を見る会を巡るスキャンダルなど、「報道の自由」に関する問題を改善する必要性を指摘している。また、国際的には岸田政権が「消極的な現実主義」から「現実的な積極的平和主義」に転じることで、国内政治と国際政治の双方において民主主義に貢献する可能性があると論じる。ひいては、これが国際社会における日本の威信の向上に繋がる可能性にも言及している。

米中関係を外交史の視点から読む

著書名石塚英樹
出版日2022年4月20日

要旨米中関係を長期的なスパンで客観的に見た場合、一般的に焦点が当てられる「対立」的側面以外にもさまざまな要因が確認できる。本稿は、外交文書を丁寧に読み解き、実態としての米中関係を捉えることの重要性を指摘する。公式文書から見られる米中双方にとっての「核心的利益」の一致点と相違点はなにか、米中関係を見る際に我々の目を曇らせる「バイアス」とはなにか、そして日中関係に先駆けた米中関係とはどういったものであったのか。本稿は、史実をもとにこれらの疑問に解を与えている。