その他の研究成果

リーガル・イノベーションプログラム

法人税の最低税率―GloBEルールの概要および課題

著書名吉村政穂
出版日2022年1月

要旨多国間企業による無税・軽課税国を利用した税源浸食・利益移転を実効的に封じるための方策の一つであるGloBEルールの概要と今後の展望。15%という水準で租税競争は緩和されるが、終了するわけではない。

グローバルリスク・危機管理プログラム

核兵器禁止条約発効 『安保環境の現実を踏まえよ』秋山信将・一橋大教授

出版日2021年1月22日

要旨核兵器禁止条約に入るため米国の核の傘から抜けるべきだとの議論よりも、核の傘が必要な安全保障環境をどう改善するかという考え方が必要だ。

リーガル・イノベーションプログラム

男女の昇格差別とその救済ー兼松事件

著書名中窪裕也
出版日2022年1月

要旨同期の男性一般職との賃金格差は男女差別であると主張し、賃金・一時金等の差額と、慰謝料、弁護士費用の支払い等を求めた件(兼松事件)ついて、原判決を変更し、損害賠償請求を一部認容した判決の解説(東京高裁平成20年1月31日の判決)

民主主義・人権プログラム

重層化する国際秩序と日本

著書名市原麻衣子、齊藤孝祐、佐橋亮、鈴木早苗、田中淳子
出版日2022年2月

要旨米中が異なる秩序観を持ち、対立が構造化するなかで、人権、 民主主義、 経済安全保障などをめぐる外交領域が拡大している。多様なアクターが参画する新たなアリーナに日本は果敢に参入し、行動することが求められる。

グローバルリスク・危機管理プログラム

核軍縮、取り組み強調 5大国共同声明 非保有国の不満そらす 秋山信将・一橋大大学院教授の話

出版日2022年1月5日

要旨今回の共同声明の背景には、核兵器保有を5大国に限定した核拡散防止条約(NPT)体制に対する国際的な信認が今後、さらに低下することへの危機感があるとみられる。

グローバルリスク・危機管理プログラム

日米同盟文脈での「先制不使用」(英語)

著書名秋山信将
出版日2021年12月

要旨米国の同盟国である日本の立場から地域の安定を促進する抑止力メカニズムの確立が切実に求められている。これらはすべて、中国との緊張の高まりと北朝鮮の継続的な脅威の中で行われている。

リーガル・イノベーションプログラム

最高裁(第一小法廷)朝日建物管理株式会社対原告

著書名中窪裕也
出版日2021年12月

要旨有期労働契約の期間途中の解雇が無効であった場合の期間満了時の扱いについて判断した最高裁第一小法廷2019年11月7日判決(朝日建物管理事件)の英訳および解説。

リーガル・イノベーションプログラム

税制の地域統合・国際的調和と租税法律主義

著書名吉村政穂
出版日2021年

要旨著者は、EU における拘束力を有しないソフトローの利用を取り上げ、ソフトローが機能する条件、これを国際的な課税ルールの形成に応用することの意義を確認する。

Netflixオリジナルドラマ「イカゲーム」を生んだ韓国のソフト・パワー―BTSに続く世界的大ヒット!?

著書名権容奭
出版日2021年12月17日

要旨「中産階級だった平凡な労働者ですら、解雇と、そのあと始めた商売の失敗によってどん底まで堕ちうる現実をギフンを通じて描きたかった」。その上で、デスゲームを「現代資本主義社会の比喩、寓話のようにつくりたかった」と監督はインタビューで語っている。仮面を被ったゲームの管理者は資本主義の「見えざる手」と言えよう。

黄遵憲『日本雑事詩』の詩句の解釈についてー定本第十首を中心として

著書名石塚英樹
出版日2021年

要旨黄遵憲にとって近代的な精神とは、日本や欧米における外部の刺激によってもたらされた外因と、清代の実学などの学術精神から来る内因の二つがあいまって形成されていったものと考えられる。『日本雑事詩』は、また、日本の事物の紹介とともに、そういった黄遵憲の内面的精神も発露するものだったと考えられる。