その他の研究成果
重層化する国際秩序と日本
要旨米中が異なる秩序観を持ち、対立が構造化するなかで、人権、 民主主義、 経済安全保障などをめぐる外交領域が拡大している。多様なアクターが参画する新たなアリーナに日本は果敢に参入し、行動することが求められる。
核軍縮、取り組み強調 5大国共同声明 非保有国の不満そらす 秋山信将・一橋大大学院教授の話
要旨今回の共同声明の背景には、核兵器保有を5大国に限定した核拡散防止条約(NPT)体制に対する国際的な信認が今後、さらに低下することへの危機感があるとみられる。
日米同盟文脈での「先制不使用」(英語)
要旨米国の同盟国である日本の立場から地域の安定を促進する抑止力メカニズムの確立が切実に求められている。これらはすべて、中国との緊張の高まりと北朝鮮の継続的な脅威の中で行われている。
最高裁(第一小法廷)朝日建物管理株式会社対原告
要旨有期労働契約の期間途中の解雇が無効であった場合の期間満了時の扱いについて判断した最高裁第一小法廷2019年11月7日判決(朝日建物管理事件)の英訳および解説。
税制の地域統合・国際的調和と租税法律主義
要旨著者は、EU における拘束力を有しないソフトローの利用を取り上げ、ソフトローが機能する条件、これを国際的な課税ルールの形成に応用することの意義を確認する。
Netflixオリジナルドラマ「イカゲーム」を生んだ韓国のソフト・パワー―BTSに続く世界的大ヒット!?
要旨「中産階級だった平凡な労働者ですら、解雇と、そのあと始めた商売の失敗によってどん底まで堕ちうる現実をギフンを通じて描きたかった」。その上で、デスゲームを「現代資本主義社会の比喩、寓話のようにつくりたかった」と監督はインタビューで語っている。仮面を被ったゲームの管理者は資本主義の「見えざる手」と言えよう。
黄遵憲『日本雑事詩』の詩句の解釈についてー定本第十首を中心として
要旨黄遵憲にとって近代的な精神とは、日本や欧米における外部の刺激によってもたらされた外因と、清代の実学などの学術精神から来る内因の二つがあいまって形成されていったものと考えられる。『日本雑事詩』は、また、日本の事物の紹介とともに、そういった黄遵憲の内面的精神も発露するものだったと考えられる。
東北と広東の「三宝」
要旨それぞれの地域の特色のひとつのたとえとしてお話するのが、中国東北部で「東北の三宝」といわれているものと、華南地方で「広東の三宝」といわれているものの違いですが、両者は、ずいぶんと趣を異にします。
バイデンの民主主義サミットを世界が評価(英語)
要旨日本に関する担当部分にて、著者は民主主義サミットは政権が推進している自由で開かれたインド太平洋(FOIP)のビジョンと一致していると述べている。とはいえ、地域の協力関係を強化するために、東京はより包括的なアプローチを提唱していただけに、この招待は微妙である。招かれていなくても、日本が他の国に働きかけることができるような、地域的な会議を行うべきだと著者は提言している。