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民主主義・人権プログラム

「大統領夫人の中国製電気自動車は安全保障上のリスクの可能性―中国国家には広範な情報権がある」へのコメント[in Finnish]

2024年7月24日
2024年2月27日にマーセウドゥン・トゥレヴァイスース紙(Maaseudun Tulevaisuus)は、「大統領夫人の中国製電気自動車は安全保障上のリスクの可能性―中国国家には広範な情報権がある(Presidentin puolison kiinalainen sähköauto voi olla turvallisuusriski – Kiinan valtiolla on laajat oikeudet tietoihin)」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントを公開しました。この記事は、中国が初めて日本を抜いて乗用車輸出のトップに浮上したこと等を受け、フィンランドの大統領は中国を評価しているが、データ保護や国家安全保障の観点からセキュリティ上のリスクになる可能性に関して懸念があることに関する内容です。市原教授は、中国のIT企業は政府の要請に応じて情報を提供する義務があるほか、プロパガンダや偽情報の拡散、5Gネットワークのバックドアを通じて情報に影響を与えたり盗んだりする多様な可能性についても説明し、懸念を示しました。
民主主義・人権プログラム

「ロシア大統領選、プーチン氏勝利宣言 統治30年でスターリンに匹敵」へのコメント

2024年7月19日
2024年3月18日に朝日新聞の記事、「ロシア大統領選、プーチン氏勝利宣言 統治30年でスターリンに匹敵」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、ロシア大統領選で現職のウラジーミル・プーチン大統領が通算5選を決めたことに関する内容です。市原教授は、日本のメディアが今回のロシアの選挙について、以前よりも政治性を加味したバランス感覚のある報道を行っていたことを指摘しました。また、今回の選挙戦は、権威主義国が決して一枚岩ではなく、国内の脆弱性が存在しており、いつどのような形で問題が表面化するかわからないことを物語っているとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「「政権に意思を示したい」 ロシア各地で「反プーチンの正午」に行列」へのコメント

2024年7月18日
2024年3月17日に朝日新聞の記事、「「政権に意思を示したい」 ロシア各地で「反プーチンの正午」に行列」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、ロシア大統領選の最終日となった3月17日、反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の陣営が「反政権行動」を呼びかけた現地時間の正午に、ロシア各地の投票所で行列ができたことに関する内容です。市原教授は、プーチン氏が自らの地位に正当性を与えるための道具として選挙を利用しようとしたが、かえって彼の地位を国際社会で弱体化させる結果になったと指摘し、国際社会は、今後反プーチン派と連帯する方法を真剣に考えるべきであるとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「ナワリヌイ氏の妻「遺志を継いで闘う」 約6万人が遺体引き渡し要求」へのコメント

2024年7月13日
2024年2月19日に朝日新聞の記事、「ナワリヌイ氏の妻「遺志を継いで闘う」 約6万人が遺体引き渡し要求」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、獄中で死去したロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の家族への遺体の引き渡し要求をめぐる内容です。市原教授は、国のあり方を変えることはその国の人々にしかできないとした上で、ナワリヌイ氏の死去による怒りの表明がロシアでさらに広がり巨大なうねりになることを期待するとともに、海外の国々は声を上げるロシア人に対してモラルサポートを続けることが重要であるとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「中国とその世界的影響力の鍵」と題する講演[in Spanish]

2024年7月10日
2024年3月27日、法学研究科博士課程に在籍するサッシャ・ハニグ・ヌニェズ氏は、フィニッシュ・テラ大学(University Finish Terrae)が立ち上げたポッドキャスト「世界分析(Análisis Mundial)」において、「中国とその世界的影響力の鍵」と題する回にゲストとして招かれました。議論の中でハニグ氏は、米国と中国の間のテクノロジーに関連した現在の緊張関係、そして両大国がチリやラテンアメリカ全体に対してどのような圧力を行使しているのかについて論じました。また、権威主義的な影響力に関する潜在的なリスクや、新たな形の冷戦において各国がどのような立場を取るかについても議論しました。
民主主義・人権プログラム

「人権を「怖い」と敬遠する若者 ジャーナリスト安田浩一さんの危惧」へのコメント

2024年7月10日
2024年2月19日に朝日新聞の記事、「人権を「怖い」と敬遠する若者 ジャーナリスト安田浩一さんの危惧」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、誰もが尊重すべき基本的な権利である「人権」について、特に若い世代は関心が高いが、取材現場で「人権」という言葉が敬遠されたり、怖がられたり、時にはからかいの対象にされると感じることが増えたと語るジャーナリストの安田浩一さんに対するインタビューに関する内容です。市原教授は、若者全体に人権に関する議論を忌避する傾向があるというよりは、むしろ自らを当事者・関係者として捉えるオーナーシップ感覚が以前より二極化したという方が適切な表現であるとコメントしました。
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「チリ、ラテンアメリカで中国のYouTubeチャンネルの影響力が最も強いと判明」でのインタビュー [in Spanish]

2024年7月1日
2024年3月14日にLa Terceraの記事、「チリ、ラテンアメリカで中国のYouTubeチャンネルの影響力が最も強いと判明」に対する法学研究科博士課程に在籍するサッシャ・ハニグ・ヌニェズ氏のコメントが公開されました。この記事は、民主主義分析センター(Centro de Análisis para la Democracia: CAD)とフリーダムハウスの共同研究において、14,000本以上のビデオを対象に北京のスペイン語宣伝メディアの行動が調査された結果、チリがこの地域で最も多く言及されており、パンデミックと経済協力に関するトピックが最も多かったことが判明したことに関する内容です。ハニグ氏は、チリのエリート層には中国に対して非常に友好的な姿勢が見られ、彼らが学界や実業界に進出しやすくなっていると述べました。そして中国のチリに対する関心が、この地域の他の国々への影響力拡大の可能性にも関連しているとコメントしました。
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「「ナワリヌイ氏は不滅だ」と涙 厳戒のロシア、途切れぬ献花の人波」へのコメント

2024年6月26日
2024年2月17日に朝日新聞の記事、「「ナワリヌイ氏は不滅だ」と涙 厳戒のロシア、途切れぬ献花の人波」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、ロシアの反政権派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が死亡したことを受け、ロシア各地で市民が自発的にソ連時代の弾圧の慰霊碑などに献花したことに関する内容です。市原教授は、ナワリヌイ氏のような勇気と能力と信念を持つ素晴らしい人物を活かす社会でなければロシアは今後さらに人的資本のみならず経済力を失い、安定性を失う道を歩むことになるとコメントしました。
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「ナワリヌイ氏が獄中で死亡、ロシア反政権派リーダー 「死因調査中」」へのコメント

2024年6月24日
2024年2月16日に朝日新聞の記事、「ナワリヌイ氏が獄中で死亡、ロシア反政権派リーダー 「死因調査中」」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、プーチン政権批判で頭角を現したロシアの反政権派指導者で刑務所に収監されていたアレクセイ・ナワリヌイ氏が16日に死亡したとロシア当局が発表したことに関する内容です。市原教授は、ナワリヌイがロシア政府によって殺されたという事実に変わりはないとした上で、彼の死はロシアにとって大きな喪失であるとコメントしました。
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「岸田政権、人権担当の補佐官が不在に 首相「公約」ポスト消滅の波紋」へのコメント

2024年6月18日
2023年9月25日に朝日新聞の記事、「岸田政権、人権担当の補佐官が不在に首相「公約」ポスト消滅の波紋」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、岸田首相が自民党総裁選で公約に掲げた「肝いりポスト」である「国際人権問題担当」の首相補佐官が2年足らずで不在となったことに関して、国際社会に対する誤ったメッセージになりかねないことを懸念する声があることを伝えています。市原教授は、バイデン政権において人権・民主主義への関心が急速に失われたことで、自民党内保守派の中国関連議題も、人権抑圧問題から中台問題を中心とする安全保障に焦点が移ったことを指摘した上で、今回のポスト不在問題は岸田政権の動きを後押ししていた日米における動力が無くなったことを如実に反映していると述べました。その上で、首相補佐官ポストのあるなしに関わらず、自由と人権が守られる国際社会を支える外交を地道に行うことが求められるのであり、そのためにはリベラルな国際秩序を下支えしようという日本外交の軸が必要であるとコメントしました。