ニュース

民主主義・人権プログラム

【Japan Times×GGR共催ウェビナー】情報戦 -民主主義、権威主義、そして世論形成をめぐる闘い [in English]

2024年11月18日
Japan Timesと一橋大学グローバル・ガバナンス研究センターは、2024年3月27日に、「情報戦 -民主主義、権威主義、そして世論形成をめぐる闘い」と題するウェビナーを公開しました。この動画では、早稲田大学の小林哲郎教授と一橋大学の市原麻衣子教授、そしてKreab Tokyoのジョナサン・ソーブル氏が、「日本は偽情報時代において異例の存在なのか」などについて議論しています。小林教授らは、日本特有の言語、メディア文化、そしてオンライン上の政治的発言を信用し過ぎない姿勢が、結果的に反民主主義的な影響キャンペーンに対して偶然にも強靭さを発揮していると説明しました。一方で、国際的なコミュニケーション能力の弱さや、生成AIなどの破壊的技術の進歩が、将来的に日本を脅威にさらす可能性があると主張しています。市原教授は、日本政府の対応は比較的受動的であるため、SNSが感情的な情報を迅速に拡散する時代においては、より積極的にメッセージを発信する姿勢が必要であると述べました。
民主主義・人権プログラム

「香港警察、カナダの周庭氏を指名手配 国安法違反容疑、出頭に応ぜず」へのコメント

2024年11月11日
2024年2月6日に朝日新聞の記事、「香港警察、カナダの周庭氏を指名手配 国安法違反容疑、出頭に応ぜず」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、カナダに滞在している香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏が、定期的な出頭に応じなかったとして、香港国家安全維持法に違反した疑いで指名手配されたことに関する内容です。市原教授は、香港政府当局が行っていることは恐怖による支配であると述べました。そして、香港政府及びその背後にいる中国共産党は、一市民の行動をそれほど抑制しなければならないことの脆弱性やそのようなアプローチが長期的には市民の福祉や国家の経済にとって大きなコストになることを理解すべきだとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「日本に“指名手配”の民主派集結」でのコメント紹介

2024年11月6日
2024年7月5日にテレビ東京の動画、「日本に“指名手配”の民主派集結」が放映され、法学研究科の市原麻衣子教授のコメントも紹介されました。この動画は、香港において国家安全維持法や国家安全条例により民主化運動が完全に封じられた状況の中で、今年6月に、香港の民主活動家が参加し、GGRの共催により一橋大学で開催された「日本香港民主主義サミット」に関する内容です。市原教授は、香港の活動家が世界各地に散らばっている中で、ネットワーク化が重要であると述べた上で、中国との経済関係や研究の観点から香港との連帯を敬遠し、あるいはサポートを望んでもできないといった人々も多くいるという難しさが依然として存在することに言及しました。
民主主義・人権プログラム

「ジャニーズ事務所に記者会見やり直し要請 当事者の会、リスト問題で」へのコメント

2024年11月5日
2023年10月9日に朝日新聞の記事、「ジャニーズ事務所に記者会見やり直し要請 当事者の会、リスト問題で」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、特定の記者を指名しないための「NG」リストが作られていたため、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が、ジャニーズ事務所による記者会見のやり直しを求める要請文を発表したことに関する内容です。市原教授は、10月2日の会見には、記者リスト問題以外にもいくつかの違和感があることを指摘しました。第一に、社会貢献事業を担ってきた会社の名前を使おうという発想に、ジャニーズ事務所の組織的な性犯罪に対する反省が欠如しているという点、第二に、ジャニー喜多川氏によるレイプを可能にしていた組織の責任に対する理解が欠如しているという点を挙げました。その上で、内部にいる所属タレントがジャニーズ事務所の今後を決めている状態では、被害者が加害システムにのみ込まれない組織を作るという真の意味での解決に繋がらないとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「サンデル教授が指摘する「議論の危機」 分断や無力感を超えるには」へのコメント

2024年10月28日
2023年10月3日に出版された朝日新聞の記事、「サンデル教授が指摘する「議論の危機」 分断や無力感を超えるには」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、民主的議論を阻害する要因の一つに能力主義があるというサンデル教授指摘に関するものであり、日本では欧米ほど政治が分極化していないものの市民の無力感があり、それをどのように克服すべきかについて伝えています。市原教授は、日本で今も議論が発生しにくい理由として、非政治性を求める傾向及び同調圧力などの影響が大きいと指摘しました。そして、こうした障壁を克服したうえで、能力主義が社会構造をいかに固定化させるかという問題について考える必要があるとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「インドの「民主主義の危機」に歯止め モディ首相3期目の行方を解説」へのコメント

2024年10月24日
2024年6月29日に朝日新聞の記事、「インドの「民主主義の危機」に歯止め モディ首相3期目の行方を解説」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、モディ首相率いる与党インド人民党が総選挙で勝利したものの、同党の議席が単独半数を割った背景とインドの民主主義の行方に関する内容です。市原教授は、今回の選挙結果がインドの民主主義の危機を止めたと断言するのは早計であると指摘しています。第一に、有権者の投票行動は主に生活に関わる問題によるもので、民主主義の後退を食い止めようという意図がどの程度あったのかは不明であるということ、第二に、選挙結果が実際に民主主義の後退を食い止める機能をどれだけ有しているかは未知数であり、今後の展開を見る必要があるとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

イベント主催「香港返還から27年 民主化運動の舞台が日本へ?」

2024年10月21日
2024年7月3日にグローバル・ガバナンス研究センターが共催したイベントが言及されたテレビ東京の記事「香港返還から27年 民主化運動の舞台が日本へ?」が公開されました。この記事は、香港がイギリスから中国に返還されてから27年を迎えた状況を背景に、香港の自由と民主化運動の現状を伝え、特に、2019年の民主化デモ後に施行された国家安全維持法と新たに成立した国家安全条例により、香港の民主化運動が日本など海外に移っていることに関する内容です。アリック・リー氏(香港民主化を目指す「レディーリバティー香港」の代表)は、日本と台湾は反中国の最前線になっており、日本は安全な場所で恐怖を感じることはないものの、香港に残る両親のことが気がかりであるとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「討論会「民主党内はパニック」 不安露呈のバイデン氏、交代論も浮上」へのコメント

2024年10月7日
2024年6月28日に朝日新聞の記事、「討論会「民主党内はパニック」 不安露呈のバイデン氏、交代論も浮上」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、米大統領選のテレビ討論会の後、民主党内に起きたバイデン氏の高齢不安に関する内容です。市原教授は、討論会でのバイデン氏のパフォーマンスへの批判は、高齢が前面に出たこと、そしてトランプ氏のレベルまで議論内容を下げてしまったことに要因があると指摘しました。その上で、11月までの間に民主党内が上手く体制を立て直すことを祈るとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「休日に仕事が追いかけてくる! 「つながらない権利」いま必要な理由」へのコメント

2024年10月2日
2024年6月16日に朝日新聞の記事、「休日に仕事が追いかけてくる! 「つながらない権利」いま必要な理由」に対する法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが公開されました。この記事は、いつでもどこでも仕事ができる時代になり、就業時間外の業務対応を迫られることに対して、働く人には「つながらない権利」があると話す労働法研究者の細川良さんに対するインタビューに関する内容です。市原教授は、自分のプライベートな時間を守るという「つながらない権利」の重要性を強調し、現代では、制度的な取り決め以前にプライベートを確保するという個人の意識が必要であると指摘しました。特に日本人は、人には皆平等の人権が認められているという意識を強化する必要があり、たとえ仕事の関係性において弱い立場にあったとしても自分の権利を主張することは大切であるとコメントしました。
民主主義・人権プログラム

「日本の主権を侵害する香港当局を政府は許すのか」におけるGGR共催イベントへの言及

2024年10月1日
2024年6月27日にグローバル・ガバナンス研究センターが共催したイベント、「日本香港民主主義サミット」への言及がなされた東洋経済新聞の記事、「日本の主権を侵害する香港当局を政府は許すのか」が公開されました。この記事は、2019年6月の香港の大規模デモから5年を迎えたのをきっかけに、香港国家安全維持法(国安法)の施行を受けて海外にバラバラに逃れた香港の若き民主化運動の担い手が集結した日本香港民主主義サミットに関するものです。同サミットで東京大学の阿古智子教授は、日本が香港問題を自分事として捉える重要性を説き、自由と民主主義が脅かされることに対する危機感を訴えました。元衆議院議員の菅野志桜里氏は、日本の国会議員の正当な活動が香港当局によって犯罪化される可能性があるとした上で、声を上げることの重要性を強調しました。