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民主主義・人権プログラム

「ウクライナで進んだ民主化の流れ、抵抗の力に 全米民主主義基金会長」へのコメント

2023年7月4日
2023年5月23日、朝日新聞において法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「ウクライナで進んだ民主化の流れ、抵抗の力に 全米民主主義基金会長」と題された記事についてコメントしました。本記事は、ソ連崩壊後ウクライナにて育った民主主義の成長が、現在のロシアによるウクライナ侵攻で抵抗の力になっていることに関して記述しています。市原教授は、民主化支援はその対象国で自由と公正を求めている人々によって後押しされるものであり、全米民主主義基金が現在行っている支援も、2014年以降欧米各国の民主主義の在り方を学ぼうとするウクライナの各種市民団体の要請によるものと意見を述べました。また、市原教授は自分自身に関わる選択を自由にできることは、日本とは異なり、多くの国では権利として保障されていないことを指摘しました。最後に、教授はノーベル経済学賞受賞者のアマルティア・センの議論を引用し、自由な選択が経済と福祉に肯定的な影響を及ぼすと論じました。
民主主義・人権プログラム

「ゼレンスキー大統領が広島に到着 あすG7サミット討議に対面参加へ」へのコメント

2023年6月27日
2023年5月20日、朝日新聞において法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「ゼレンスキー大統領が広島に到着 あすG7サミット討議に対面参加へ」と題された記事についてコメントしました。本記事は、21日にウクライナ情勢について議論するため、ウクライナのゼレンスキー大統領が20日に広島に到着したことに関して記述しています。市原教授は、今回のG7サミットがSNS時代に合わせたイメージ戦略、その中でも特に視覚イメージとストーリーを意図的に多く作り出すことに集中している組み立てになっていると評価しました。また、今回のゼレンスキー大統領のG7参加は、勇敢なリーダーとそれを支えるG7という構図、すなわち屈強さを増す効果をもたらしたと論じました。更に、分極化の激しい今日において共鳴しにくい弱者救済ではなく力強さを発信する必要性から、ゼレンスキー大統領のG7対面参加が企画されたのではないかとの考えを述べました。
民主主義・人権プログラム

「目の前のアジアを見て G7会場近くでデモ、ミャンマー男性が問う」へのコメント

2023年6月23日
2023年5月19日、朝日新聞において法学研究科の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。市原教授は同日に公開された「目の前のアジアを見て G7会場近くでデモ、ミャンマー男性が問う」と題された記事についてコメントしました。本記事は、G7サミットの会場附近で在日ミャンマー人や日本人約50人がデモを通じて日本政府のアジアの平和のためのリーダシップを取るように訴えたことついて記述しています。市原教授は、G7の議論内容設定には議長国に裁量の余地があり、今回のG7サミットの議長国たる日本が北朝鮮問題を取り上げることは当然と評価しました。一方で、現在ミャンマーで発生している問題がほとんど議論されていない理由に関しては、日本自身のアジェンダセットよりも欧米の関心領域に規定されていないことが考えられると述べました。また、市原教授はミャンマー情勢に関する議論が人権、開発その他複数の観点から必要であると呼びかけました。
民主主義・人権プログラム

「ロヒンギャ500人超死亡か サイクロン「モカ」上陸のミャンマー」へのコメント

2023年6月20日
2023年5月16日、朝日新聞にて法学研究科及び国際・公共政策大学院教授でGGR研究員の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「ロヒンギャ500人超死亡か サイクロン「モカ」上陸のミャンマー」と題された記事についてコメントしました。本記事は、サイクロン「モカ」によってミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャ500人以上の犠牲者が確認できたことに関して記述しています。市原教授は、国軍による殺戮が続いている中で、自然災害による被害者も出ている現状を悲惨と表現しました。本状況を受け、市原教授は必要な救助や援助活動のために、国際社会が早急にミャンマー国軍と交渉を行うことを呼びかけました。
民主主義・人権プログラム

「「不必要な人はいない」 米大使ら動画で「LGBTQI+」支援表明」へのコメント

2023年6月19日
2023年5月12日、朝日新聞にて法学研究科及び国際・公共政策大学院教授でGGR研究員の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「「不必要な人はいない」 米大使ら動画で「LGBTQI+」支援表明」と題された記事にコメントしました。本記事は、エマニュエル駐日米大使らが出演した動画において、LGBTQI+コミュニティーへの支持と同コミュニティへの差別反対を表明したと記述しています。市原教授は、この動きをバイデン政権が重視している国際協調アプローチの人権分野における適用として説明しており、望ましい在り方だと評価しました。また、教授は、これらの動きを内政干渉と評価する批判に対して、LGBTQI+差別反対の呼びかけは、日本国内で生活している複数の国々の大使館が自国民を守るという役割を果たすほか、人権の普遍性故に、主権概念の介在を認めてはならないと論じました。
民主主義・人権プログラム

「国連の特別報告者がミャンマー制裁訴え 「役割重要」と日本に提言」へのコメント

2023年6月8日
2023年4月27日、朝日新聞に一橋大学大学院法学研究科教授・GGR研究員の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「国連の特別報告者がミャンマー制裁訴え 「役割重要」と日本に提言」と題された記事についてコメントしました。この記事は、国連特別報告者のトーマス・アンドリュース氏が、ミャンマーにおける国軍による市民への弾圧や空爆などを踏まえ、日本政府が果たす「役割は重要」との提言を行ったことを取り上げています。市原教授は、2020年に策定された「「ビジネスと人権」に関する行動計画」が企業のみならず政府にも人権の尊重を求めていることから、ODAによって日系企業が人権保護上甚大な問題を抱えた相手に支払いをするという構図は解消されるべきだとコメントしました。さらに、ASEANに任せたままとなっているミャンマー問題の解決が大きな収穫を得ておらず、次期議長国になるラオスが本件においてリーダーシップをとることが難しいと想定されることから、積極的な日本政府のイニシアティブが必要だと論じました。
民主主義・人権プログラム

「日本がODAで提供した旅客船、ミャンマーが兵士輸送などで軍事利用」へのコメント

2023年6月6日
2023年4月27日、朝日新聞に一橋大学大学院法学研究科教授・GGR研究員の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「日本がODAで提供した旅客船、ミャンマーが兵士輸送などで軍事利用」と題された記事についてコメントしました。この記事は、日本政府が非軍事分野に限定する途上国援助(ODA)でミャンマーに対して供与した旅客船が、兵士や武器の輸送に使われたと報じています。市原教授は、外務省の対応がミャンマーに対して目的外使用の再発防止の申し入れを行うことに留まったことは、ODAと軍事関与の関係性を完全に断つのものではないため偽善的だとコメントしました。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻に対してはイニシアティブを発揮する一方、ミャンマー国軍による一般市民の大規模殺人には消極的な態度を示している日本政府は、アジアの大国かつ民主主義国家としてアジアにおける規範的リーダーシップを発揮するために、ミャンマーにおける事態にも積極的に対応するべきだと述べました。
民主主義・人権プログラム

「ゼレンスキー氏に「和平と対話」説いた習氏 伏線となった首脳会談」へのコメント

2023年6月5日
2023年4月27日、朝日新聞に一橋大学大学院法学研究科教授・GGR研究員の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「ゼレンスキー氏に「和平と対話」説いた習氏 伏線となった首脳会談」と題された記事についてコメントしました。この記事は、ロシアによる侵攻後初めて行われた習近平国家主席とゼレンスキー大統領との電話協議と習氏の発言の意味を概説しています。市原教授は、習近平国家主席が中国は一貫して平和の側に立ち、和平を促す役割を果たすと強調してきたことは表向きの立場に過ぎないと指摘します。理由として、中国が反米・反NATOのメッセージ発信、偽情報とプロパガンダの拡散といった手法でロシアに対する支援を続けてきたことを挙げました。したがって中国が真に中立的な立場で仲介役になることは幻想であり、期待できないと述べました。
民主主義・人権プログラム

「強権の祖国を捨て、あらがうロシア人たち ウクライナに寄せる思いは」へのコメント

2023年6月2日
2023年4月24日、朝日新聞に一橋大学大学院法学研究科教授・GGR研究員の市原麻衣子教授のコメントが紹介されました。教授は同日に公開された「強権の祖国を捨て、あらがうロシア人たち ウクライナに寄せる思いは」と題された記事についてコメントしました。この記事は、ロシアによるウクライナ侵攻後、プーチン大統領を批判するイラストを公開し、その後身辺の理由でセルビアに亡命したロシア人の話を紹介しています。市原教授は、身柄を拘束されたり、海外へ逃亡や国籍を捨てることを余儀なくされたりと、ロシア人としてプーチンの戦争に反対する人々の苦痛は想像を絶するものだとコメントしました。また、戦争によるロシア人の知識階級の海外流出やフィンランドとスウェーデンのNATO加盟は独裁政治がもたらす悪影響を示していると評価しました。
民主主義・人権プログラム

ノルディックトークスジャパン「デジタル社会における平和と民主主義の進め方」

2023年5月31日
2023年4月26日、法学研究科及び国際・公共政策大学院教授でGGR研究員の市原麻衣子教授が、ノルディックイノベーションハウス東京が開催した「ノルディックトークスジャパン「デジタル社会における平和と民主主義の進め方」」に参加しました。イベントでは、北欧と日本の第一線の専門家が、平和と民主主義を促進するためのデジタル技術の活用法について議論を行いました。市原教授は、デジタル技術の普及は国際関係に対する影響力を市民に与えたと指摘しました。また、ソーシャルメディアが持つ、市民による異議申し立ての場としての価値を評価しつつ、そこでのコミュニケーションがしばしば同質の見解を持つ人の間のみで行われてしまうことに注意を呼びかけました。最後に教授は、AI技術が権威主義国家において監視目的で利用されている現状を指摘し、国家による監視から市民を守るための技術の利用方法を工夫するべきだと述べました。