要旨
2022年11月に『一橋法学』の最新号が出版され、一橋大学大学院法学研究科・GGR研究員の但見亮教授の論文が掲載されました。本稿では、中国外交部が出した白書「美国民主情況」の内容を詳細に検討しています。教授は、その目的を「美国」の「民主情況」自体を分析することではなく、中国外交部による「美式民主」(American-style Democracy)批判の内容及びその様相の検討を通じて、中国(外交部)の「民主」論を明らかにするというように位置付けています。この考察を通じて、「美式」に替わる新たな「普遍」として示される「中国式」の絵姿ないしその位置づけ、そしてその先に浮かぶ世界の今後についても展望することを目的としています。