『ベイビー・ブローカー』に見る日韓映画界のハイブリッド化
出版日2022年8月号
書誌名中央公論
著者名権容奭
要旨 5月に開催されたカンヌ国際映画祭で見事2冠に輝いた大ヒット作『ベビー・ブローカー』は日本人監督がプロデュースした韓国映画である。日本の著名な映画監督である是枝裕和監督のもと、ソン・ガンホ、ガン・ドンウォン、ぺ・ドゥナ、IUなど韓国の錚々たる俳優・女優が結集し、日韓両国のみならず、グローバル社会からも高い評価を受けた作品となった。本稿で、権容奭准教授は日韓の過去と現在の関係を踏まえた上で日本人韓国が韓国で映画を撮影することの意義を明らかにしている。さらに、是枝監督とソンのチームワークや韓国で最も人気のある歌手であるIUを起用した是枝監督の決断について教授は論じている。最後に、権教授は日韓両国が映画制作においてコラボレーションをすることが外交上の緊張を乗り越えるための新たな局面をもたらす可能性があることを指摘する。