GGR Issue Briefings / Working Papers

民主主義・人権プログラム

2018年沖縄県知事選挙における偽情報に対するカウンターナラティブの考察

著書名森山尚輝(外資系コンサルティング会社勤務)
出版日2025年4月16日

要旨本稿は、2018年の沖縄県知事選挙に関してソーシャルメディア上で拡散された偽情報を分析し、それに対抗するカウンターナラティブを考察する。沖縄は歴史的・地政学的背景から偽情報の影響を受けやすい環境にあり、特に県知事選挙では党派性の強い言説が流布する傾向にある。本稿では、2018年の知事選挙において「玉城デニー氏が中国の手下である」という内容の複数の投稿がX(旧Twitter)上で広く拡散された事例を取り上げる。観察された投稿は、事実を拡大解釈して利用し、暴力的な表現を用いて感情を扇動していた。偽情報は、沖縄県知事選に投票する有権者を直接的なターゲットとしつつ、無党派層や日本全体の保守層を対象とする形で拡散され、エコーチェンバーを通じて影響力を強めている可能性がある。このような状況に対抗するため、本稿は二つのカウンターナラティブを提案する。一つは、中間層に向けた「分断が人間関係を損なう」という感情に訴えるナラティブである。もう一つは、保守層に向けた「分断が国の安全保障を脅かす」という視点を強調するナラティブである。これらのカウンターナラティブは、日本国内の既存メディアではなく、海外報道機関の日本語版を通じて発信することが効果的であると論じる。日本の報道機関は読者の政治的立場による偏見が影響しやすい一方で、海外メディアはその影響を相対的に受けにくいと考えられるからだ。

民主主義・人権プログラム

あなたたちも一緒に捕まってくれる?

著書名チョン・ミンヒ
出版日2025年2月18日

要旨*本稿は、2024年4月2日に行われたインタビューをもとに作成されたものである。

民主主義・人権プログラム

アーティストが経験した香港 ―奪うことのできない音楽

著書名チョン・ミンヒ
出版日2025年2月14日

要旨*本稿は、2024年3月18日に行われたインタビューをもとに作成された。

民主主義・人権プログラム

ミャンマーの人たちが望む平和に向けて

著書名チョン・ミンヒ
出版日2025年2月12日

要旨*本稿は、2024年3月29日に行われたインタビューをもとに作成された。

民主主義・人権プログラム

レジリエンスの証 - 抑圧・人道支援・ディアスポラ活動に関するカレンニー族の若者の視点

著書名ニン・テ・テ・アウン
出版日2025年1月17日

要旨* 本稿は、2024年3月14日に行われたインタビューをもとに作成された。

民主主義・人権プログラム

国境を越えて ― 能登半島地震と香港人コミュニティの対応

著書名田中 杏奈(Anna Tanaka)
出版日2025年1月10日

要旨石川県能登半島地震は、在日香港人から気遣いの気持ちを集めただけでなく、日本香港協会の長年の伝統であるチャリティー活動の恩恵を受けた。この震災を受けて、日本香港協会は直ちに被災地を支援するための義援金キャンペーンを開始した。外部への働きかけと支援をより多く行うため、同協会はソーシャルメディア等を効果的に活用し、国内外にキャンペーンを拡散した。オンラインキャンペーンと並行して、一部の香港人は被災地で直接ボランティア活動に加わり、身体的にも精神的にも支援に尽力した。この出来事は、在日香港人コミュニティの意識も高め、将来起こり得る緊急事態への備えを強化したうえ、日本のコミュニティとの地域的、そして世界的な絆をより強固なものにした。

民主主義・人権プログラム

香港に自由をもたらすのは、私たちだ

著書名スラストリ
出版日2025年1月8日

要旨* *本稿は、2024年3月21日に行われたインタビューをもとに作成された。

民主主義・人権プログラム

リベラルな国際秩序のリベラルな特徴―理解への補助線とリベラルな要素の類型

著書名守谷優希
出版日2024年12月13日

要旨国際秩序とは、学問領域としての国際関係学と現実の国際関係の双方における中心的課題であり、その概念と実状の正確な把握は極めて重要である。本稿の目的は、包括的に総体を理解することが極めて困難な「リベラルな国際秩序(liberal international order: LIO)」とも称される第二次世界大戦後の国際秩序について、リベラルな要素・特徴に着目することで理解を深めることである。間主観的なものであるLIOを把握するにあたっては、リベラリズムの思想からLIOの内実を解釈するのではなく、既存の議論においてリベラルと捉えられた要素や特徴を振り返る。また、それらを政治的、経済的、社会的、国際関係理論的なリベラルな要素や特徴に分類し、統合的に記述することでLIOに関する理解の発展への貢献を企図する。

民主主義・人権プログラム

ハシナ最後の抵抗 -クオータ運動、学生の蜂起、バングラデシュ民主主義の未来

著書名ビラル・ホサイン(Billal Hossain)
出版日2024年11月13日

要旨バングラデシュは、16年間シェイク・ハシナに統治されてきた。その間、不正投票がはびこり、有権者は脅迫され、反対派は暴力的に弾圧されたことで、民主主義が損なわれてきた。しかし、学生を中心とするクオータ制度をめぐる反対運動と、それに続く蜂起によって、流れは変わり始めた。最終的に、ハシナは政権から追い出され、軍主導の暫定政権が樹立された。このような変化にもかかわらず、バングラデシュは依然として民主主義を模索しており、ハシナの長期間にわたる非民主的な統治からの回復に苦闘している。

民主主義・人権プログラム

民主主義のための世代を超えた抵抗運動 - ミャンマー軍事政権に対する3世代の抵抗

著書名ニン・テ・テ・アウン
出版日2024年9月4日

要旨*本稿は、2024年3月11日に行われたインタビューをもとに作成された。

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その他の研究成果

リーガル・イノベーションプログラム

1953年以降のアジアにおける冷戦 [in English]

著書名青野利彦
出版日2024年9月
グローバルリスク・危機管理プログラム

軍事力で平和を維持できるか

著書名秋山信将
出版日2024年12月
民主主義・人権プログラム

サニーランズ・イニシアティブ インドネシア声明

著書名市原麻衣子
出版日2025年2月25日
民主主義・人権プログラム

政治文化論・民主化支援

著書名市原麻衣子
出版日2025年1月

ドイツ連邦憲法裁判所による欧州議会と阻止条項の捉え方

著書名中西優美子
出版日2024年12月10日
民主主義・人権プログラム
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