民主主義・人権プログラム
【GGRワークショップ】若者が紡ぐアジアの未来 ーミャンマーと香港で声を上げる若者との政治参加対話
日にち2023年8月28日
時間14:00-16:30
開催場所第3研究館会議室
イベント概要

2023年8月28日、一橋大学グローバル・ガバナンス研究センター(GGR)は「若者が紡ぐアジアの未来ーミャンマーと香港で声を上げる若者との政治参加対話」と題するワークショップを開催しました。計28人のワークショップ参加者は、ミャンマーと香港における自由を求めて奮闘してきた人々の経験を見聞することができました。

ワークショップでは、ミャンマーと香港の現地で政治活動に参画した若きリーダーたちによる講義セッションが設けられました。モーテッヤン氏(カレン族若手活動家)の講演では、ミャンマーで発生している民主主義への攻撃と人権侵害を、少数民族集団への不平等の観点から捉えた上で、現状を打開するための努力事例が紹介されました。石川航氏(東京外国語大学大学院、日本ミャンマーMIRAI創造会 日本側代表)は、クーデター後現地の友人たちが自由を失い、それを取り戻すために日々身を危険に晒しながらも尽力している状況を説明し、このような活動を後押しするための日本での活動を紹介しました。トン・アシーナ・ケリン氏(東京大学客員研究員兼学術専門職員、日本香港民主連盟理事)による講演では、2014年の雨傘運動から現在に至るまでの数々のデモ運動の流れ及びその主役たる若者の民主化に向けた貢献、そして香港の民主主義を取り戻すために今後の若者に期待される役割が説明されました。Mr. Wally氏(アーティスト・演奏家)の講演では、複数年にわたる香港でのアーティスト活動の中で、2019年の香港民主化運動がもたらした激変した日常と、人々の奮闘を音楽で応援した日々が描写されました。

講演セッション終了後には、講演者と参加者がミャンマーグループと香港グループの二つに分かれ、ディスカッションを行いました。ミャンマーグループでは、ミャンマーにおける民主主義の現在地や民主主義を求めた連帯運動であるミルクティー同盟に含まれるタイ、台湾、香港の動きなどが議論されました。香港グループでは、香港の現状を世界の人々に認知してもらうための音楽等を含めた文化的要素に基づく訴えかけの重要性や、日本からの香港民主化支援に際する中国との経済的関係との調整の必要不可欠性が議論されました。

【イベントレポート作成】
金 浚晤(法学部 学士課程)