要旨
2022年12月8日に岩波書店が発行している雑誌『世界』の2023年1月号が出版され、一橋大学大学院法学研究科の権容奭准教授の論文が掲載されました。日韓・日朝・北米関係が安定しない今日の世の中を省みて、教授はタイトルの通り、時を2002年に戻したいとを述べられています。その理由として21世紀に突入する頃から日韓で友好ムードが広がり、W杯が共同開催されたことを取り上げます。さらには、2002年に発表された日朝平壌宣言は日朝関係が正常化する可能性を秘めていたと論じます。教授は、この日韓と南北・日朝と東アジアが連動するパラダイムを「幻の2002年体制」と称し、この体制に「再接続」するためには2002年の出来事を振り返りながら、市民的連帯に期待しなければいけないと主張しました。