キューバ危機60年 その教訓は?―「第三者」に大事な役割
出版日2022年10月10日
書誌名中日新聞
著者名青野利彦
要旨 2022年10月10日に発売された中日新聞に一橋大学大学院法学研究科・GGR研究員の青野利彦教授の記事「キューバ危機60年 その教訓は?―「第三者」に大事な役割」が掲載されました。教授は記事の中で、キューバ危機においては第三者が重要な役割を果たした面があり、現在起こっている大国間の対立においても第三者が活躍できる可能性があると論じました。まず、教授はキューバ危機に至るまでの経緯を詳細に振り返り、米ソの両者が目論みと違う結果を招いたことによって危機が深刻化したと述べました。また、この危機の中で第三国には危機の展開を左右する余地はなかったと考えられてきましたが、実際は「そうではなかった」と主張しました。例えば、キューバ危機においては英国や国連が米ソの軍事力衝突に至らないように懸命に動きました。これを受けて、近年の大国間対立においても第三国の市民が重要な役割を果たす可能性があると強調しました。