要旨
2022年11月24日、朝日新聞に一橋大学大学院法学研究科・GGR研究員の市原麻衣子教授の記事が掲載されました。ミャンマー国軍が長い間拘束していた日本人の映画作家久保田徹さんが、11月17日に国軍の「恩赦」対象者5800名のうちの一人として釈放されました。市原教授は、この「恩赦」釈放の裏にはASEANがミャンマー軍事政権指導者を「ミャンマー政府トップ」として認識し、ASEAN会議に招く道を開こうとしている国軍の意図があると指摘しました。また、メディアの関心から外れつつあるミャンマーの問題に注目を集め、ASEANを中心としてアジア外交を展開するためには、地域の国が一体となってミャンマー軍事政権を包囲する必要があると強調しました。最後に、民間アクターと協力しながら、ミャンマー難民の受け入れを加速することによってASEANの中心性を主張できるとしました。