2022年10月6日、グローバル・ガバナンス研究所(GGR)は、「インパクトのある視覚表現で差をつける方法 ―グラフからプレゼンまで」と題したワークショップを開催しました。講師は一橋大学国際公共政策大学院(IPP)修士課程在籍に在籍する、Instituto Desafíos de la Democracia(チリ)研究員のサスチャ・ヌニェズ・ハニグさんです。ワークショップは英語で行われ、ミハウ・スクビシュさんによる日本語への同時通訳が行われました。
ワークショップの冒頭では、プレゼンテーションでよく見られる間違いを説明するために、良くできていないスライドの例が挙げられました。その例では、そのスライドは色が非常に多く、フォントにはコミックサンスが使用され、低画質の画像が使用されていました。この良くないスライドの例が適切なスライドと比較されました。適切なスライドには、あまり目立たないような柔らかい色を使用した画像が含まれていました。
プレゼンテーションの前半では、ビジュアルの重要性についての説明が行われました。例えば、数々の視覚追跡の実験から、文字情報よりも人の顔の画像に注意が行くことが分かっています。プレゼンテーションを見ている人は、テキストの少ない場所に目をそらす傾向があります。また、画像は複雑な概念を理解する上で役立ち、グラフやビデオは専門的かつ美的にデータを視覚化する上で役立ちます。さらに、画像は文字情報だけでは伝わりにくい非言語的なメッセーを伝達する上で優れています。
プレゼンテーションの後半では、視覚情報に関する誤解と事実についての解説が行われました。例えば、画像は便利ですが、見ている人は背景情報なしに画像を理解することはできません。また、発表者は重要な情報をすべてスライドに書き込む必要ありません。色については、過度にカラフルなスライドも白黒のスライドもプロのプレゼンテーションには最適ではないので、色の均衡が重要です。さらに、スライド作成者は画像を適切に引用する必要があります。
プレゼンテーションの後、ワークショップの参加者には、個人端末を使用した3つの企画に参加していただきました。最初に、スマートフォンでパワーポイントの機能だけを用い、パンフレットを作成していただきました。その後、オンラインで地図とグラフを作成していだだきました。最後に、2回目の課題で作成したグラフと、プレゼンテーションのトピックを示すスライド含め、3枚のスライドを作成していただきました。これらの企画を通じて、参加者はワークショップで学んだことを応用して、魅力的なプレゼンテーションの作成に楽しく取り組むことができました。
【イベントレポート作成】
田中秀一(一橋大学大学院法学研究科 博士後期課程)