民主主義・人権プログラム
【GGRウェビナー】 国民統一政府(NUG)支配下のサガイン地域におけるローカル・ガバナンス
イベント概要
2025年8月1日、一橋大学グローバル・ガバナンス研究センター(GGR)は、ミャンマーのカイン・ウィン氏(サンディ・ガバナンス研究所 エグゼクティブ・ディレクター)を講師にお招きし、ウェビナー「国民統一政府(NUG)支配下のサガイン地域におけるローカル・ガバナンス」を開催しました。
カイン・ウィン氏は、ミャンマー北西部に位置するサガイン地域の地理的特徴と戦略的意義を紹介しました。経済面では、この地域は農業、林業、小規模貿易に依存しており、米、ゴマ、ピーナッツ、豆類を生産しています。また、再生可能・非再生可能を含む天然資源にも恵まれています。しかし、紛争により地域経済は壊滅的な打撃を受けており、軍事攻撃によって農民が避難し、輸送が混乱し、市場が閉鎖されています。一方で、郡レベルの地方行政やNUGは天然資源からの収益を確保することが可能です。
その後、カイン・ウィン氏は、NUG下での地方ガバナンスの制度的枠組みを紹介し、これは地域住民主導かつコミュニティベースであると説明しました。また、地方の関係者がNUGおよび地域社会に対して責任を果たす上での課題や問題点についても指摘しました。
【イベントレポート作成】
ビラル・ホサイン(一橋大学大学院法学研究科博士課程)
羅 喬郁(一橋大学国際・公共政策大学院修士課程)