2025年2月に、中西優美子教授（一橋大学大学院法学研究科）が執筆した判例評釈「CASE C-873/19 Deutsche Umwelthife eV v. Bundesrepublik Deutschland (C.J.E.U.)」がInternational Legal Materials誌（vol. 64, no. 1）に掲載されました。本判例評釈は2022年11月8日、ドイツの行政裁判所からの要請に基づき、欧州司法裁判所（CJEU）が下した「オーフス条約」第9条3項の解釈に関する先決裁定を事例としています。CJEUは、オーフス条約の第9条第3項は、環境団体が国内裁判所において行政決定を争うことができない状況を排除するものと解釈されるべきであると判断しました。中西教授は、この先決裁定は、オーフス条約第9条（3）とEU基本権憲章第47条との関連性を確立することで、加盟国における司法アクセス権の保障を強化していると論じています。
https://www.cambridge.org/core/journals/international-legal-materials/article/abs/case-c87319-deutsche-umwelthife-ev-v-bundesrepublik-deutschland-cjeu/F99EBA28E2F21FCB61DC83752E71FE1B