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2025年5月6日、中西優美子教授(法学研究科)が執筆した「EU構成国間の投資協定に関するAchmea先決裁定とドイツ連邦憲法裁判所」が、『自治研究』(第101巻6号)に掲載されました。本稿は、EU構成国間の投資協定に含まれる仲裁条項はEU法の自律性原理に反するとした、EU司法裁判所のAchmea先決裁定に基づくドイツ連邦裁判所の判決はEU基本権侵害であるとして、ドイツ連邦憲法裁判所に憲法異議が申し立てられた事案についての論考です。中西教授は本件の意義として、EU法とドイツ法、ならびにEU法とドイツ憲法裁判所との関係が明確化された点を挙げています。また、憲法裁判所がAchmea裁定を尊重した姿勢を、EUにおける二国間投資保護協定の終焉と、投資裁判所設立への制度的転換の流れの中に位置づけて論じています。


