【GGR研究セミナー】紛争地域における現地調査の実施
日にち2025年6月23日
時間17:00~19:00
開催場所マーキュリータワー3302
イベント概要

2025年6月23日、一橋大学グローバルガバナンス研究所(GGR)は、ベラ・ミロノヴァ博士(ハーバード大学デービスセンターアソシエイトフェロー)をゲストスピーカーとしてお招きして、GGRリサーチ・セミナー「紛争地域におけるフィールドワークの実施」を開催しました。

ミロノヴァ博士は、自身の講演を2つのパートに分けました。最初に、キャリアの初期段階におけるフィールド研究にアプローチするための実践的な例を提示し、徐々にアクセスが困難な対象集団、例えば戦地、テロリストや犯罪集団、伝統的な通信手段にアクセスできない地域、または研究者が言語を話せない地域などに対する事例について言及しました。ミロノヴァ博士は自身の研究例を交えながら説明し、例えばISISのメンバーやロシアの犯罪組織との研究事例を挙げました。講演中は参加者と積極的に交流し、研究中に直面した課題をどのように克服したか、研究者と被験者の安全を確保するための方法を具体的に説明しました。

他の種類の情報源について、例えばエリートインタビューの場合、若手の学生が上位の立場にある人物にアプローチする際、利用可能なツールを活用する方法をアドバイスしました。ミロノヴァ博士は参加者の話を聞き、その経験をセミナーに取り入れながら事例に取り組みました。また現在の研究システムに対する主な批判の一つは、学生が街中で人々にインタビューを実施する経験の機会が不足している点であり、特に日本ではこれが困難である点について述べました。

セミナーの後半では、ミロノヴァ博士が参加者からの質問を受け付け、活発な議論が行われました。また、紹介された事例について、今後の研究の方向性についても分析をされました。

【イベントレポート作成】
サッシャ・ハニグ・ヌニェズ(一橋大学大学院法学研究科博士後期課程)
小山 朋恵(一橋大学大学院法学研究科博士後期課程)