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2024年6月30日に朝日新聞の記事、「止まらない中国の核軍拡 日本は「非核3原則」を守れるのか」において、法学研究科の秋山信將教授へのインタビュー内容が公開されました。この記事は、スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute)が17日に発表した年次報告書で、中国が保有する核弾頭数が昨年の410発から500発に増えたことに対して、日本はどのように対応すべきかに関する内容です。秋山教授は、米中の戦力の非対称性を埋めるために米国が中距離ミサイルに核を搭載することは、日本にとって生存に関わる問題であり、慎重な検討が必要であると指摘しました。米中の軍備管理は非常に難しい問題を抱えているが、米中が軍備管理を行う際には、日本の安全保障上の関心が反映される必要があると述べました。また、日本の「非核三原則」を見直すべきという声や、核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加についても議論があるが、現時点での見直しや参加は適切ではないとした上で、米中の核の軍備管理が日本の安全保障に直結するという現実を認識し、危機管理と脅威削減の観点から、真剣に考える必要があると指摘しました。