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2024年5月9日に、法学研究科の市原麻衣子教授が早稲田大学の小林哲郎教授と共同執筆した記事「Japan’s Accidental Resilience in the Disinformation Age」が『Japan Times』に掲載されました。本記事で、市原教授らは、ネット上の虚偽や誤解を招くような言説が世界的に深刻な問題となっている一方で、日本の閉鎖的なメディア文化やネット上の政治的言論に対する嫌悪感が、意図せずして防護壁としての機能を果たし、偽情報による最悪の影響から免れるのに役立っていると指摘しています。市原教授らは、言語の壁も一因であるが、インターネットや政治に対する日本人の態度の方がより重要だと説明します。日本人はネット情報に対して懐疑的であり、主流メディアへの信頼は比較的高いままであるという傾向があり、さらに政治的関心が低いと論じています。市原教授は、このような「偶然の回復力」を当然視すべきではなく、世界的な「ナラティブ戦争」に備えて、情報リテラシー教育などを通して偽情報に対するより積極的な対策が必要だと結論づけています。
https://www.japantimes.co.jp/commentary/2024/05/09/japan/japan-disinformation-age/