民主主義・人権プログラム
アジア民主主義研究ネットワーク(Asia Democracy Research Network: ADRN)第15回ワークショップ
日にち2024年5月25日(土)・5月26日(日)
時間10:00-20:00(5月25日)、9:30-14:30(5月26日)
開催場所東京ベイ有明ワシントンホテル
イベント概要

2024年5月25日から26日にかけて、アジア民主主義研究ネットワーク(Asia Democracy Research Network: ADRN)の第15回ワークショップが開催されました。ワークショップは、東京の東京ベイ有明ワシントンホテルで行われました。二日間のワークショップには、国内外から集まった延べ50名の研究者・実務家・活動家が参加しました。

ワークショップは三つのパートから構成されました。一つ目のパート(10:15-16:15、5月25日)では、アジアにおける垂直的説明責任(Vertical Accountability)に関してプレゼンテーションが行われました。垂直的説明責任とは、質の高い選挙と政党を通じた市民に対する政府の説明責任を指します。このパートでは、アジアにおける垂直的説明責任に焦点が当てられ、国・市民社会・地域のレベルで分析されました。まず、日本・韓国・モンゴル・台湾・フィリピン・ネパール・インドネシア・パキスタンの研究者が各国の垂直的説明責任の状況を説明しました。また、研究者と実務家から市民教育プログラムの教訓に関するプレゼンテーションも行われました。インド・タイ・モンゴルで行われた市民教育の事例が紹介されました。さらに、水平的説明責任を促進する地域的なアプローチに関しても議論が交わされました。

二つ目のパート(16:30-20:00、5月25日)では、アジアの民主活動家ネットワーキングについて議論が交わされました。このパートはミルクティー同盟日本についてのプレゼンテーションで始まりました。ミルクティー同盟日本についての説明では、ミルクティー同盟日本のメンバーとしての経験や同盟を通じて達成を追求してきたことが共有されました。また、日本・ミャンマー・香港の研究者と活動家がミルクティー同盟日本に貢献し、理解を深めることができるかについて議論を交わしました。一日目の最後には、ワーキングディナーが開催され、日本と民主化支援について議論されました。

二日目に行われた三つ目のパート(5月26日)では、権威主義国のナラティブへの対抗について議論が行われました。まず、偽情報研究と実務への応用についてプレゼンテーションが行われました。偽情報の測定方法や実験的方法による研究が紹介されました。続いて、ナラティブ研究と実務への応用についてプレゼンテーションが行われました。ファクトチェックに関する中高生への学習の取り組みや権威主義的ナラティブの影響に関するサーベイ研究が紹介されました。

【イベントレポート作成】
中島崇裕(一橋大学大学院法学研究科修士課程)
ラクウォン パキット(一橋大学大学院法学研究科博士後期課程)
スラストリ(一橋大学国際・公共政策大学院修士課程)