民主主義・人権プログラム
G7が築いた国際連携の両義性──メディアに求められる新たな秩序像の提言
出版日2023年7月
書誌名新聞研究
著者名市原麻衣子
要旨 2023年7月に、法学研究科の市原麻衣子教授が執筆した論文、「G7が築いた国際連携の両義性──メディアに求められる新たな秩序像の提言」が新聞研究に掲載されました。本論文は、G7広島サミットの成果と課題を、海外からの評価を参照し分析する内容です。市原教授は、まず広島サミットで安全保障秩序に対するG7間の結束及びG7を超えた国際連携の構築を目指すことを明らかにしたと論じました。また、教授は今回のサミットでは中露を国際秩序への挑戦者と位置づけその脅威を確認したと説明しました。さらに、市原教授は広島サミットが民主主義に言及するスタンスにおいて、秩序の現状維持に留まっていると主張しました。そして民主主義を弱体化させる国内の要因を過小評価していることに問題があると指摘しました。最後に、教授は人間の尊厳が守られる国際秩序像の形成に貢献するメディアの役割を期待すると述べました。