民主主義・人権プログラム
日本の民主主義におけるデジタル分野課題への取り組みの漸進的な動き [in English]
出版日2023年4月28日
書誌名ADRN Issue Briefing
著者名市原麻衣子
要旨 2023年4月28日に、法学研究科の市原麻衣子教授が執筆した論文、「日本の民主主義におけるデジタル分野の課題への取り組みの漸進的な動き」がAsia Democracy Research Networkから出版されました。本論文は、民主主義において必ずしもプラスに働くとは限らないデジタル技術に関する考察と、関連問題に対する近年の日本の取り組みを紹介しています。市原教授は、デジタル分野の発展は市民間不信、個人情報保護の侵害、そして政府による抑圧の容易化等の問題が発生していると指摘しました。これらの問題に対し、日本政府が輸出規制や人権に対するイニシアティブの発揮、偽情報に対抗するポジションの新設、ファーウェイへの規制等、諸処置に取り組んでいると説明しました。最後に、市原教授は偽情報が作り出すナラティブに対抗するナラティブが必要であり、そのためには権威主義アクターの戦略を特定した上でのナラティブ形成をすべきであると論じました。